仕事

「年功序列」と「成果主義」はどちらが良いか(従業員の視点)

こんにちは、Shiroです。

今回は、大企業で長く働いた実績等から、

「年功序列型賃金制度」(年功序列)と

「成果型賃金制度」(成果主義)では、

どちらが良いのか従業員の視点から考えたいと思います。

結論

結論から言えば、日本では「年功序列」の方が良いと思います。

それは、「成果主義」の方がメリットが大きい優秀な社員が1割にも満たないからです。

確かに一部の優秀な社員は、「成果主義」の方が良いのですが、

本当に優秀な社員であれば自ら起業した方が結果的に成功します。

ですから、「年功序列」の会社で働くことを私はお勧めします。

年功序列型賃金制度のメリット・デメリット

年功序列型賃金制度(年功序列)は、一般的に「企業における勤続年数や労働者の年齢に応じて、賃金が上昇する仕組み」のことです。

年功序列制度を用いている企業は、学歴主義であることが多くなります。

年功序列のメリット

年功序列のメリットは、主に5点が挙げられます。

①長く勤めると給料が増える

②すぐに結果が求められない

③社員通しの足の引っ張り合いが少ない

④先輩達からの教育をしっかり受けられる

⑤仕事ができなくても給料が大きく変わらない

 ⇒安定志向の人にはメリットが大きい制度

年功序列のデメリット

年功序列のデメリットは、主に4点が挙げられます。

①同じ仕事をしていても、基本給が異なる

②社員の能力や成果が、賃金に反映されない

③若手社員に不平・不満が生じる

④グローバル社会に対応できない

 ⇒優秀な人材にはデメリットが大きい制度

成果型賃金制度

成果型賃金制度(成果主義)は、「企業の業績や社員個人の成果によって賃金や昇進が決まる仕組み」のことです。

成果主義では、成果次第ですので、学歴は関係ありません。

成果主義のメリット

成果主義のメリットは、主に3点が挙げられます。

①競争意識により、能力が向上しやすい

②自分の努力・成果が賃金に反映される

③成果を出せば周りから認められる

 ⇒優秀な人にはメリットが大きい制度

成果主義のデメリット

成果主義のデメリットは、主に5点が挙げられます。

①チームワークが希薄化し、周りからの支援が受けにくくなる

②先輩社員が若手社員の教育を軽視するようになる

③成果を出せないとストレスになる

④仕事内容によっては、何をやっても評価されない

⑤賃金が安定しない

 ⇒安定志向の人にはデメリットが大きい制度

年功序列と成果主義はどちらが良いか

年功序列と成果主義はどちらが良いかと言えば、

基本的に日本では「年功序列」の方が合っていると私は思います。

それは、本当に優秀な社員は1割にも満たないからです。

ほとんどの社員は成果を出せずに、会社を去っていくことになります。

また、日本では評価基準が明確化できず、成果主義がうまく機能していません。

結果として、成果主義のメリットが失われデメリットだけが残ることさえあります。

成果主義は、経営的立場からすれば、

①成果を出さないベテラン社員に大金を払う必要がない。

②優秀な社員を集めることができる。

と言ったメリットがあります。

ですが、従業員側からすれば、働きづらくなるだけなのです。

ただし、IT産業のように近年伸びている産業であれば、

若手社員の方が優秀なため、「成果主義」を取り入れた方が良いこともあります。

グローバル社会に対応するためには、「成果主義」の方が良いことも事実です。

ですから、日本でも少しずつ「成果主義」に移行していかなければなりません。

ですが、現状の日本企業の多くは「年功序列」の方が合っているでしょう。

仮に「成果主義」の会社に勤めて、結果を出せず退職した場合に、日本では安定した会社に入りにくいのが現状です。

そうなると、別のベンチャー企業等に転職し、能力を発揮しなければならなくなります。

日本ではベンチャー企業から大企業への転職が難しいのです。

さらに言えば、「成果主義」の会社で活躍できる本当に優秀な社員であるのであれば、

自ら起業した方が結果的に成功します。

以上から、日本では基本的に「年功序列」の会社で働く方が良いと思います。

問題は賃金制度ではない

日本での働き方として、本当の問題は賃金制度ではないと私は思っています。

年功序列も成果主義も、それぞれメリットがありますよね?

一番の問題は賃金制度をうまく活用できない企業にあると考えています。

年功序列は、日本人の気質である従業員全員が真面目に働くことが前提の制度です。

真面目に働かない従業員がいれば、どのように対処するのかマネージャーは考えなければなりません。

年功序列は成果はどうであれ、全員が真面目に働ける環境を作り出す必要があるのです。

一方で、成果が上がらない場合に、優秀な社員に無理難題を押し付ける上司が少なからず存在します。

実際には、日本人は優秀な従業員が多くいるため、それでも成果が出ないのは、会社の方針に問題があることが多いのです。

しかし、経営者やマネージャーが個人の能力に期待してしまうため、従業員に不平・不満が出てしまうのだと思います。

ですから、年功序列のデメリットが目立つ形で発生していることが一番の問題なのではないでしょうか?

成果主義については、評価制度の明確化・数値化が原則だと思っています。

評価制度が曖昧なまま、成果主義を取り入れれば、失敗するのは当然です。

今後は、さらにIT産業が伸びることは間違いない事実ですから、日本でも真の成果主義を作りだすことが重要になると思っています。

結論

日本では「年功序列」の方が良いと私は考えます。

それは、成果主義の方がメリットが大きい優秀な社員が1割にも満たないからです。

一部の優秀な社員は、成果主義の方が良いのですが、

本当に優秀な社員であれば自ら起業した方が結果的に成功します。

ですから、年功序列の会社で働くことを私はお勧めします。