書評

【マネジメントに苦労しているあなたへ】マネジャーの思考法

こんにちは、shiroです。

あなたは、

・マネジャーになったけど部下との接し方が分からない。

・部下が付いてこない

など、そんな悩みを抱えていませんか?

私も大企業で働いておりましたが、優秀なプレイヤーであった先輩がマネジャーに変わった際に、マネジメントで苦労していたのを見てきました。

その原因は次の理由だと思っています。

①先輩の指導により優秀なプレイヤーにはなる。

②優秀なプレイヤーがマネジャーになる。

③マネジャーのための教育はほとんどない。

④結果、マネジメントに苦労する。

今回は、識学 安藤広大氏の「リーダーの仮面「いちプレイヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法」を購入し、読んでみましたので、ご紹介したいと思います。

【結論】本書籍を読むべき人

本書は、題名のとおり「マネジャー」に頭を切り替える思考法を学べる1冊です。

ずばりお勧めの人は、

大企業に働く人で

・マネジャーになって苦労している人

・部下がついてこないと悩んでいる人

・リーダーとしてやっていく自信がない人

です。

本書は、意識構造学に基づき、組織の運営を行うことを軸にしています。

本書の感想で批判的な意見があるとすれば、人間は機械ではないといったことだと思います。

ですが、会社が大きくなるにつれマネジャーが管理しなければならない人数が増えてくるのです。

そうなると、ひとりひとりが感情で動かれると思うように成果があがらなくなります。

ですから、大企業ほど本書に基づく組織運営が必要になるのです。

感情の話をすると、私もまったく合わない組織運営方法だと感じるのですが、人数が増えるにつれひとりひとりの感情を気に掛ける余裕がなくなります。

結果、大企業では「社員は歯車であり機能である」という考え方に行きつくのだと思います。

はっきり言って、中小企業とかである

・社員は「家族であり仲間だ」

・社員と「仲良くしたい」

と考えている会社ではこの考え方は通用しません。

しかし、大企業でマネジメントをする方や多くの部下を持つ人であるなら読むべき本ではないかと思います。

リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 [ 安藤広大 ]

書籍の紹介

本書は、マネジャーの思考法と組織運営について学べる1冊です。

本書は、はじめに、序章、第1章~第5章、終章に分けられています。

はじめに:なぜ、「リーダーの言動」が大事なのか?

序章 :リーダーの仮面をかぶるための準備 -「錯覚」の話

第1章:安心して信号を渡らせよ -「ルール」の思考法

第2章:部下とは迷わず距離をとれ -「位置」の思考法

第3章:大きなマンモスを狩りに活かせる -「利益」の思考法

第4章:褒められて伸びるタイプを生み出すな -「結果」の思考法

第5章:先頭の鳥が群れを引っ張っていく -「成長」の思考法

終章 :リーダーの素顔

本書は、章タイトルだけでは、何を述べたいのかわかりませんね。

章には、それぞれ

第1章は、言語化されたルールをつくり、順守させること。

第2章は、上下の立場からコミュニケーションをすること。

第3章は、利益の有無で人を動かすこと。

第4章は、プロセスではなく、結果だけをみること。

第5章は、目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶこと。

が記載されています。

利益を最重視する組織の運営方法ですが、立場が上になればなるほど、本書の考え方が必要になってくると思います。

全てのパターンに使用できるような思考法ではありませんが、会社の状況がマッチすれば結果を出すのに良い方法であるでしょう。

所感

本書籍を読んだ感想です。

結果を最重視しない会社も結構ある

本書は、結果を最重視する思考法です。

ですが、会社というのは利益のみを追い求めているとは限りません。

周辺住民との関係性や、社員と楽しくやっていきたいと考える経営者もいるはずです。

結果のみを求めている会社は良いかもしれませんが、経営者の考えとマネジャーの考えが合っていることが前提だと思います。

スポーツで言えば、勝つことが絶対のチームもあれば、スポーツを楽しもうというチームもあるはずです。

勝つためには、厳しい監督やコーチが必要なのも分かります。

しかし、必ずしも会社がそうであるとは限らないということがあるので、オールマイティではないなと感じました。

社員を機械のように扱う思考法

おそらく、本書の批判があるとすれば社員を機械のように扱う考え方にあると思います。

ですが、批判する人の多くは感情論で話を進めようとしています。

私が思うのは、無機質な考え方であればそれを徹底することなんだと思うのです。

若年者の気持ちは汲み取らないが、失敗した時には感情的に怒る。そういう上司も沢山見てきました。

これであれば、本書で示す無機質な上司の方が圧倒的に良いと思います。

こんな上司の下では働きたくないという人もいるかもしれませんが、実際にこんな上司がいたら、この人ってあんまり感情ないんだなと納得するものです。

大体、ダメなパターンは無機質になり切れず、どこかで怒鳴ってしまうところだと思います。

残念ですが大企業のように組織が大きくなると、ひとりひとりの気持ちを汲み取ることができません。

結果、社員を歯車として扱わなければ運営が難しくなるのです。

これは、部下を多く持つ人は実感できるのではないかと思っています。

若年者が望む上司像がいかに困難であるか、経験者は知っています。

ただ、0か1という極端な思想はどうなのだろうかと疑問が残る部分はありますね。

ルールの明確化が及ぼす影響

全員が守れるルールを作り、順守する。

これは、統制が取れますので会社としての結果は良くなるでしょう。

反面、優秀な人材がルールに縛られて全く身動きが取れずにいる所も見ています。

本書にある「まるっきりルールがなく、完全な自由」だと動きにくくなるというのは分かります。

ですから、ルールを作成する必要があるということは納得しました。

ただ、下手なルールであればない方が良いですから、適度にかつ適切なルールを作ることが大事だと思います。

位置を間違えないこと

リーダーは部下にお願いをするなということが記載されています。

平等と対等を履き違えた結果であると。

上司側もそうですし、部下側もそういう人いますよね。平等と対等を混同したり、差別と区別を混同したりする人。

最近、日本でも価値観の多様化が進んでいることは分かります。

ですが、組織の運営をするには、どうしても上司が指示を出さなければなりません。

やるべきことをやるのは基本であって、それをお願いしないといけないような風潮もよくないと思っています。

また、部下が「やりたくない」とか「何でやらなきゃいけないんだ」と言ってしまっては全くことが進みません。

位置が大切であるということは正しいと思います。

ただ、無意味なほど偉そうにする上司も見てきているので、業務範囲で適切な指示を出すことが要求されるのだと思います。

結果を出すこと

結果を出すことって本当に必要なことだと思います。

近年は、若年者が頑張ったことに対して褒める上司が多くいます。

それを見て、私には子供をあやしているようにしか見えませんでした。

最近の若者は頭も良いですし、そんなに子供じゃない。と私は中間層ながら思っていました。

仲良しこよしの会社もあるので絶対ではありませんが、 会社は何を言っても結果です。

これは間違いありません。

本書のマネジメントを実践できるかどうかは考えた方が良い

本書のマネジメントは大企業であれば活用できることは多いと思います。

ただし、このマネジメントをしても問題ないかは判断した方が良いのではないでしょうか?

それは、機械的に人を扱うことをよしとしない経営者もいます。

少なくとも私が働いていた会社では、このマネジメントをしたら間違いなく注意を受けることは確実だったと思います。

ですから、マネジメントがうまくいっていなかったのかもしれません。

いずれにしても、本書の中で使えそうなところを抽出して使用することが大切だと思います。

まとめ

本書は、

大企業に働く人で

・マネジャーになって苦労している人

・部下がついてこないと悩んでいる人

・リーダーとしてやっていく自信がない人

にお勧めの書籍です。

大企業でマネジメントをする方や多くの部下を持つ人であるなら読むべき本ではないかと思います。

リーダーの仮面 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 [ 安藤広大 ]