書評

【できるリーダーになりたいあなたへ】マネジャーが知らない「正しい任せ方」

こんにちは、shiroです。 

あなたは、

リーダーとして、一人で頑張りすぎていませんか?

会社からは常に高い目標を課され、働き方改革による残業時間やコストの削減まで求められる。

また、常に人手不足でマネジャー業務に加えてプレイヤー業務も求められる。

部下に頑張って貰おうと思い説明しても、価値観の違いでなかなか相手に響かない。

私が働いていた会社でも似たような状況であったと思います。

そのような悩みを解決できる書籍として、

今回は、伊庭正康氏の 「図解&ノート できるリーダーは、「これ」しかやらない 9割のマネジャーが知らない「正しい任せ方」」をご紹介したいと思います。

【結論】本書籍を読むべき人

本書は、リーダーとしての悩みを解決できる1冊です。

本書で示す「リーダー」とは、一般の会社で言うところの課長・係長・グループリーダーなどが対象です。

お勧めの人は、

・マネジャーになりたての人

・部下の扱いに困っている人

・強いチーム作りをしたいと考えている人

です。

本書は、日本の会社の問題点と解決策を的確に示しています。

はじめの数ページを読むだけでも、共感できることが多いと思います。

今のリーダーが忙しすぎるという問題提起から始まりますが、私も同じことを思っていました。

会社からの目標は厳しく、働き方改革による残業削減や休暇の取得など様々な業務を任せられる。

部下に頑張って貰おうとしてもなかなか動いてくれない。

厳しく指導すると「パワハラ」と言われる。

本書でも記載されていますが、まさしくその通りだと言った感じです。

マネジャーになるための本を何冊か読みましたが、最も分かりやすい本であったと思います。

特にマネジャーになりたての人にはお勧めしたい書籍となります。

[図解&ノート]できるリーダーは、「これ」しかやらない 9割のマネジャーが知らない「正しい任せ方」 [ 伊庭 正康 ]

書籍の紹介

本書は、リーダーの悩みを解決するため、会社の問題点と解決策をまとめた1冊です。

本書は、第1章から第7章で構成されています。

第1章:リーダーの悩みは、「頑張るポイント」を変えるだけで解決する

第2章:「部下に任せきれる」リーダーになるために

第3章:「この人のために頑張りたい」と思われるリーダーになる

第4章:「部下が自発的に動き出す」やるきUPのコツ

第5章:強いチームは「仕組み」で作れ!

第6章:「正しく、素早く決断できる」リーダーになるために

第7章:「リーダーの孤独」とどう向き合うか

本書は、ひとつひとつの問題点に対して解決策を示すという構成です。

また、図解&ノートとすることで、問題の整理をしやすいようになっています。

ですから、何ページにも渡り読まないと分からないといったことがなく、見やすい書籍であると感じました。

例えば、第1章の、

①あなたの「リーダーとしての悩み」を整理しておこう

では、自分についての反省、部下への不満を書き出し整理することから始まります。

②「もっと頑張る」では悩みは決して解決しない

では、業務に追われているリーダーに対しての解決策が記されています。

問題点:「自分のプレイヤー業務に追われてリーダーとしての仕事ができない」

   :「部下の話を聞く時間がない」

解決策:「いかに速くやるかではなく、いかに任せていくか」を考える

このような形で、問題点と解決策を合わせて記載しています。

本書は、著者の体験に基づくと言うよりもデータを基に問題点を抽出しているため、リアルな問題点になっていると思います。

所感

本書籍を読んだ感想です。

問題点がとても共感できる

今の日本の会社の問題点がとても共感できるものでした。

ですから、早く次のページも読みたいと言う気持ちになりました。

また、図解もされており、読みやすい1冊だと感心しました。

マネジャーになりたての人にはとてもお勧めできますね。

ただ、題名の「これしかやらない」と書いてありながら、ひとつひとつの問題点の解決策が記載されていたので、構成はあっていないのではないか?と感じました。

𠮟れない時代の上司の伝え方

自分が厳しく指導された経験をもって、同じ指導をするとパワハラになるとのことでした。

理想の上司として、「部下の意見・要望を傾聴する上司」や「仕事について丁寧な指導をする上司」が当てはまるようです。

ただ、私が感じたこととして、理想の上司というのは良い上司なのだろうかという点です。

この理想の上司って若手に都合の良い上司ではないですか?

私は中間層として仕事をしておりましたが、厳しすぎる上司と甘すぎる若手社員に囲まれていました。

そこで思っていたのは、厳しすぎる上司も問題ですが、甘すぎる若手社員にも問題があるのではないかと思っていたのです。

会社ではないですが、今の日本の教師が生徒に対して叱れないというような風潮はおかしいのではないでしょうか?

組織というものは少なくとも上下関係があります。

パワハラのような指導はご法度として、最低限の厳しさも必要だと感じます。

そのバランスが大切なのではないでしょうか?

常識を違いすぎる部下をどうするか

価値観の多様化による常識の違いをどうするかといったことが述べられています。

結論は「常識が違うから仕方がない」ということで、解決策は「すべてのことを相手軸で想像してみて欲しいと明確に伝える」とのことでした。

私はそれで解決するとは思えませんでした。

常識が違う部下というのは、価値観に違いがありますよね。言わば、外国人と一緒で歩んできた文化が違うということだと思っています。

ですから、相手軸で考えても分からないのではないでしょうか?

私が見てきた感じでは、時間が解決したことが多いかなと思います。

価値観の違う者の考え方を理解するのには時間がかかります。

ベテラン社員が若手社員に対して理解するのもそうですし、若手社員がベテラン社員の考え方を理解するのも同様です。

少なくとも価値観の押し付けでうまくいったケースは見たことがないので、お互いに理解しようと足掻くことが解決の1歩だと思います。

中間層であった私から見れば、お互いに1歩ずつ歩み寄れば解決するのにといったことが多かったですね。

部下に経験させること

部下に経験させることが成長に繋がる。本当にそう思います。

私は、仕事は知識だけではできないと思っています。

知識と経験の両方を得てようやく仕事ができるようになると思うので、積極的に部下には経験させるべきでしょう。

ただ、失敗を恐れる部下も一定数いましたね。

・新しいことはやりたくない。

・いつまでもルーチン業務をやりたい。

そんな人も見てきました。

経験しなければいつまでも仕事ができないままなので、失敗する恐れを克服できないはずです。

それでも、その1歩が踏み出せない。

私の場合は、一緒に仕事をすることで経験させていました。

それほど、細かい指示はしませんでしたが、方向性だけは間違えないようにするだけで、成果を出してくれていました。

教えたらすんなりできるようになるので、最近の若い子は頭良いですよ。

まとめ

本書は、

・マネジャーになりたての人

・部下の扱いに困っている人

・強いチーム作りをしたいと考えている人

にお勧めの書籍です。

本書は、日本の会社の問題点と解決策を的確に示しています。

また、図解&ノートとすることで、問題の整理をしやすいようになっています。

いくつかのリーダー本を読んできましたが、1冊だけ買うのであれば本書だなと思うような内容になっておりました。

特にマネジャーになりたての人にはお勧めしたい書籍となりますので、読んでみたらいかがでしょうか?

[図解&ノート]できるリーダーは、「これ」しかやらない 9割のマネジャーが知らない「正しい任せ方」 [ 伊庭 正康 ]