介護士の仕事

【介護の仕事】介護に携わる人が所持している資格

こんにちは、Shiroです。

日本では、高齢化が進んでおり、介護の需要が高まっています。

今回は、実際に介護施設等で働いている職員はどのような資格を持っているのか紹介します。

結果

介護に携わる職員が所持している資格は、次のとおりです。

①ホームヘルパー(訪問介護員)

 介護福祉初任者研修(必須)、介護福祉士実務者研修、介護福祉士

②介護士(施設介護員)

 介護福祉初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士

③ケアマネジャー(介護支援専門員)

 介護支援専門員(必須)

④生活相談員(ソーシャルワーカー)

 社会福祉主事任用資格(必須)、社会福祉士

⑤その他

 看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、栄養士、管理栄養士、歯科衛生士、薬剤師等

上記のとおり、介護施設で働く職員は様々な資格を所持していることがわかります。

施設介護では、資格がなくても働くことができますが、介護福祉士等の資格を所持すると給料が上がるため、資格取得をお勧めします。

介護士の職場

介護士の仕事は、老人ホーム等の高齢者施設、ホームヘルパー等の訪問系の介護、病院での介護業務に分類されます。

なかには、資格を所持していないと働くことができない職場もあります。

無資格でも働くことができる施設例

①特別養護老人ホーム(特養)

②介護老人保健施設(老健)

③有料老人ホーム

④デイサービス

⑤病院

資格がないと働けない施設例

●訪問介護事業所

●小規模多機能型居宅介護

施設介護等は多くの職員がおり、全員が資格を所持していなくても働くことができるため、無資格でも働くことができるのです。

対して、ホームヘルパー等の訪問介護は、一人で対応が必要なため資格が必要になります。

介護に携わる職員が所持している資格

ホームヘルパー(訪問介護員)

介護の仕事と聞いて、真っ先に思い浮かぶ仕事は「介護士」ではないでしょうか?

訪問介護を行う介護員を「ホームヘルパー(訪問介護員)」と言います。

ホームヘルパーは、自宅で暮らしている高齢者のお世話をする仕事をしている人です。

ホームヘルパーの仕事は、「オムツ交換」、「食事介助」、「通院介助」などの身体介護や、「食事づくり」、「買い物」、「掃除」などの生活援助に分かれます。

このホームヘルパーになるためには、「介護職員初任者研修」を修了し、試験に合格する必要があります。

介護職員初任者研修の資格を取得するためには、

①通学講座を受講する。

②通学講座+通信講座で受講する。

の2通りがあります。

介護職員初任者研修のカリキュラムは、合計130時間であり、そのうち、40.5時間は自宅での学習が認められています。

どちらも選択可能ですが、自宅での学習を選択した場合、通学講座のみと比べ、資格取得までの時間が長くなる傾向があります。

また、上位資格である介護福祉士実務者研修、介護福祉士を所持している人も働くことができます。

施設で働く者は、資格が必須ではありませんが、介護職員初任者研修以上の資格を所持していることが多いです。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーは、介護保険サービスの使い方やお金の計算、サービス情報やその組み立て方など、介護保険サービスを利用する際に、多面的に高齢者を支援していきます。

このケアマネジャーになるためには、一定の職種での実務経験が必要です。

実務経験の条件は、介護福祉士・社会福祉士・看護師などの保健・医療・福祉系の国家資格を持ち、それに基づく業務に従事した機関が5年以上あることです。

また、生活相談員や支援相談員として、相談援助業務に従事した期間が5年以上でも実務経験として認められます。

これらの経験を得てから、「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格後、研修を全日程受講して修了です。

この試験の合格率は15~20%であり、難易度が高い資格と言えるでしょう。

無資格から介護職をスタートした場合は、ケアマネージャ試験を受けるまでに最短で8年はかかると言われています。

それは、介護福祉士になるためには、介護の現場で3年以上勤務し、さらに「実務者研修」の講座を修了する必要があります。

ケアマネジャーになるためには、そこから介護福祉士として5年以上勤務後、難関のケアマネジャー試験に合格し、介護支援専門員実務研修課程を修了しなければなりません。

①介護士として従事

②介護職員実務者研修課程修了

③介護福祉士国家資格取得(介護士で3年以上勤務)

④介護福祉士として従事

⑤ケアマネジャー試験に合格(介護福祉士で5年以上勤務)

⑥介護支援専門員実務研修課程修了

無資格から始めた場合8年の実務経験が必要になるため、大変な道のりです。

ケアマネジャーになるためには、一つずつステップアップしていかなければなりません。

さらに、ケアマネジャーの業務を一定期間経験し、主任介護支援専門員研修を修了すると、主任ケアマネジャーになれます。

地域包括支援センターには、主任ケアマネジャーの配置が義務付けされています。

無資格から主任ケアマネジャーになるには、10年以上の経験が必要です。

今後も、高齢者の増加に伴い、ケアマネジャーの需要は高まることが予想されます。

しかし、一方でAI化の動きがあるため、今後どのように進展していくかはわかりません。

生活相談員(ソーシャルワーカー)

介護施設では、生活相談員(ソーシャルワーカー)という入所の面接や金銭的な事務など、生活に密着した業務を行う仕事に携わっている職種があります。

生活相談員として働く人は、「社会福祉主事任用資格」を最低限所持しなければ仕事に就くことができません。

この資格を取得する方法は、いくつかありますが、4年制大学で決まった科目を履修すれば取得できるため、比較的ハードルの低い資格であると言えます。

また、生活相談員として働く人は、国家資格である社会福祉士を所持していることが多いようです。

社会福祉士の国家資格を取得する方法は、いくつかありますが、4年制大学の福祉学科を卒業すると受験資格が得られます。

社会福祉士国家試験の合格率は約30%で難易度は比較的高い方であると言えるでしょう。

看護師と保健師

介護現場では、高齢者の健康管理や医療行為を行うことがありますので、「看護師」もしくは「准看護士」も働いています。

在宅では、「訪問看護師」として医療行為および心身の状態確認をしています。

看護師になるには、最低3年間の専門学校や短大を卒業しなければ、看護師になる受験資格を得られません。

また、高齢者の健康管理を担う「保健師」も働いており、保健師免許を取得するには、看護師国家試験と保健師国家試験の両方に合格する必要があります。

「保健師」は看護師でもあるため、介護現場では重要な役割を担っていると言えるでしょう。

理学療法士と作業療法士

介護老人保健施設(老健)等では、歩行訓練や麻痺した身体のトレーニングなどのリハビリを行っています。

リハビリテーションを行う専門職が、理学療法士と作業療法士と呼ばれる職種です。

理学療法士は、高齢者や障害児者等の運動機能に障害をもった人を対象に、失った機能をできるだけ回復するよう支援していく仕事です。(「立つ」、「座る」などの基本的動作能力の回復・維持を行います。)

一方、作業療法士は、日常生活おける作業活動を通して訓練や援助をしていく仕事であり、理学療法士との大きな違いとして、「心」のリハビリテーションも担当します。(応用的動作能力と社会的適応能力の維持。改善を行います。)

理学療法士や作業療法士になるには、3年以上の専門学校や短大、4年制大学を卒業しなければ受験資格が得られません。

その後、国家試験に合格すると理学療法士または作業療法士になれます。

理学療法士と作業療法士の国家試験の合格率は約80%であり、比較的難易度が低い試験であると言えるでしょう。

栄養士

栄養士は、特定多数の人に対して継続的に食事を提供する施設で、栄養状態や特別の配慮を必要とする給食管理・栄養改善の指導を行う職種です。

介護施設などでは、高齢者には糖尿病や慢性的な疾患を患っている人がいるため、カロリー計算が必要であり、規定上必ず配置しなければなりません。

栄養士になるには、厚栄養士養成施設(大学、短大、専門学校)で、必要な課程を履修すれば、卒業するだけで免許が付与されます。

さらに、上位資格である管理栄養士になるには、4年制の栄養学部などの大学を卒業し、国家試験に合格することが必要です。

管理栄養士の国家試験の合格率は約60%であり、勉強する時間を確保すれば合格できる難易度であると言えるでしょう。

歯科衛生士

歯科衛生士といえば、歯科医院で働くというイメージがありますが、介護施設でも歯科衛生士が働いています。

介護施設の高齢者は寝たきりの人も多く歯磨きなどを自分でできない場合があるため、口腔ケアが必要です。

そのため、歯科衛生士は介護士に歯ブラシの正しい使い方や歯磨きの方法といった指導を行っています。

歯科衛生士になるには、歯科衛生士養成施設(大学、短大、専門学校)を卒業し、歯科衛生士国家試験に合格することが必要です。

なお、歯科衛生士国家試験の合格率は約95%ですから、試験自体はさほど難しくありません。

薬剤師

介護老人保健施設における薬剤師の員数については、入所者の数を300で除した数以上が標準であることとされています。

しかし、介護老人保健施設で入所者数が300人を超えるところは多くはありません。

ですから、薬剤師の配置基準を満たす施設は少なく、薬剤師が常駐しているところが多いとは言えません。

ですが、高齢者が多く入所しているところでは、薬の管理が必要ですから配置基準を満たさなくても雇っている施設もあります。

薬剤師になるには、大学薬学部で6年制の薬剤師養成課程を修了し、薬剤師国家試験に合格することが必要です。

薬剤師国家試験の合格率は約70%です。

合格率だけを見れば低いとは言えませんが、受験資格が6年制の大学薬学部を卒業することであるため、決して簡単な試験ではないと言えるでしょう。

まとめ

介護に携わる職員が所持している資格は、次のとおりです。

①ホームヘルパー(訪問介護員)

 介護福祉初任者研修(必須)、介護福祉士実務者研修、介護福祉士

②介護士(施設介護員)

 介護福祉初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士

③ケアマネジャー(介護支援専門員)

 介護支援専門員(必須)

④生活相談員(ソーシャルワーカー)

 社会福祉主事任用資格(必須)、社会福祉士

⑤その他

 看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、栄養士、管理栄養士、歯科衛生士、薬剤師等

上記のとおり、介護施設で働く職員は様々な資格を所持していることがわかります。

施設介護では、資格がなくても働くことができますが、介護福祉士等の資格を所持すると給料が上がるため、資格取得をお勧めします。